2016 年

第65回 日経広告賞(食品・医薬品・生活用品部門 最優秀賞)

2016年

第64回 朝日広告賞(準くらし部門賞)

2013年

第62回 日経広告賞(生産財・産業部門 優秀賞)

2013年

第19回 日経BP広告賞(優秀医療広告賞)

2000年

日本マニュアルコンテスト2000(産業用機器部門 最優秀賞)

1997年

第3回 日経メディカル広告賞(優秀賞)


第65回 日経広告賞(食品・医薬品・生活用品部門 最優秀賞)

第64回 朝日広告賞(準くらし部門賞)

 

1型糖尿病」の子どもたちの多くは、毎日4~5回のインスリン注射をする必要がある。慣れてはいても、注射の痛みに勝とうと気合もろとも針を刺す子、涙をこぼしながら刺す子…。それを見ていた技術者は、もっと細い針を作ることを決心するが、それは簡単ではない。針が細いと注射液が通りにくくなるため、子どもの指の力では注射が難しいのだ。注射しやすくて痛くない針。それは先端部分が細く、根元が太い、先細の形であることに気づく。しかし、今までの注射針の製造技術では作れない。それでも彼は、なんとか新しい針を開発できる方法を見つけようとする。

広告について

 糖尿病の子どもたちがインスリン注射を痛がる様子を見かねた技術者が一念発起し、痛みの少ない注射針を作り上げるまでの物語を4回のシリーズ広告にまとめました。

実際に会社や研究所、工場などに出向き、関係者の皆様にインタビューさせていただいて書き上げました。いままでの針をそのまま細くしたのではダメだということが分かり、全く新しい形の針を考えて、それを全く新しい技術を開発することで実現するわけですが、そのねばり強い努力とか、何としても実現するという情熱には、本当に驚かされました。また最初はひとりだけで始めたのに、たくさんの人たちが自然に協力していく「ものづくり」の仲間というのは、うらやましいな、とも思いました。


第62回 日経広告賞 (生産財・産業部門 優秀賞)

利根川がノーベル賞を授与された1987年より約100年前、北里はドイツで抗体を発見していた。そしてその抗体を利用した血清療法は、破傷風にも、ジフテリアにも有効という多様性を持っていた。その後の研究で、抗体の種類は100億を超えることもわかった。しかしなぜそれほど多くの抗体を作れるのか、理由は不明であった。

利根川はその抗体多様性の謎を解明した。それは、免疫をつかさどるリンパ球B細胞が、DNAに書き込まれた抗体遺伝子を自在に変化させることで種類の異なる抗体を無限に産生するというものだ。DNAは指紋のように不変だという常識をくつがえす大発見だった。

利根川は、先輩の研究者から受け取った祝電を忘れられない。電報には、こう書かれていた。「北里が始めたことを、君が完結させた」


広告について

 日本人として初のノーベル生理学・医学賞を受賞された「利根川進先生をテーマにした広告を」という方針をいただき制作しました。ノーベル賞の対象となった利根川先生のご研究は「抗体多様性」というテーマであったため、先生の受賞から約100年前に抗体を発見した北里柴三郎の話と関連づけて組み立てました。この「医療の挑戦者たち」シリーズでは、北里柴三郎を取り上げることが多かったため、すんなりとシリーズの中に納まりました。ノーベル賞学者が広告の監修など受けていただけるのか不安でしたが、幸いにも利根川先生には快諾していただけました。


第19回 日経BP広告賞 (優秀医療広告賞)

上は、血管吻合(ふんごう)術を考案したアレクシス・カレル。刺しゅうの技術から多くを学び、血管をつなぎ合わせる術式を完成させた。それまでの「切るだけの外科」に「修復する外科」を取り入れた天才。

 

下は、クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤の治療法を考案したフェドール・セルビネンコ。開頭手術をせず、カテーテルで脳動脈瘤に風船を挿入することで、瘤の破裂を防いだ。


広告について

「医療の挑戦者たち」シリーズは、一般新聞とほぼ同じ内容が、医師や医療関係者向けの新聞・雑誌にも掲載されました。このシリーズを制作していて感じたのは、医師の先生方は医学を進歩させた先人を心から尊敬しておられ、ほとんどは喜んで監修を受けてくださるということでした。「この広告シリーズの監修をしたい」という専門医の先生が多いのは、私どもだけでなく、クライアントも感じておられました。

医療は社会になくてはならない存在で、市場も巨大なのに、先生方は社会に対する有効な情報発信の手段を持っていません。物言わず人の生命と向き合っている先生方に、ときには「監修」という形で情報発信していただくのは、先生方にとっても、企業にとっても、社会にとっても有益なことだと感じました。

「企業広告」というと、専門医の先生方が関心を持つことは少ないと思われますが、このシリーズの場合、それぞれの専門分野に深く入り込み、専門医からも「初耳だ」と言っていただけるようなレアな情報も入れるようにしましたので、関心の高さを感じることができました。


日本マニュアルコンテスト2000(産業用機器部門 最優秀賞)


広告について

糖尿病の患者さんの血糖値自己測定は、自分の血糖値を知ることによって食事・運動などの生活習慣を見直し、医師の治療方針に役立てることができます。インスリン自己注射をしている人には、とくに重要とされます。小さな子どもから高齢者まで、幅広い年齢層が対象となり、また糖尿病で目が不自由な人もおられるので、大きな字で、簡潔に、分かりやすく、間違いなく伝わることが求められます。

それを実現するために、表現に気を配るだけでなく、クライアントのご担当が、仮製本した原稿を病院に持ち込み、医師や看護師、患者さんに見ていただき、そこで指摘されたところを修正して、また病院に持ち込むという労をとってくださったので、自信を持って進めることができました。

このコンテストを主催しているのは、経済産業省と連携する一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会です。


第3回 日経メディカル広告賞 (優秀賞)

広告について

去痰薬(たんを出しやすくする薬)の新発売広告です。喘息や高齢者の患者さんでは、うまく痰を吐きだせない人も多く、去痰薬の適応になります。

したがって高齢者のモデルを使うというのは、とりあえず考え付くアイデアですが、この広告では笠智衆さんを採用しました。この薬は、とくに夜間から早朝にかけての効果に特長があるということです。そこでキーワードは「グッドモーニング」。この言葉を高齢者に言わせるには、ひょうひょうとした雰囲気を持つ笠さんがふさわしいということになりました。

笠さんは1993年に亡くなっていたため、写真集から1枚お借りしました。まだ亡くなったという記憶は風化していないタイミングでした。薬の広告に「死」を連想させる人を起用するのはタブーとされますが、笠さんの場合はある意味、超越した存在だということで、そのまま走りました。

広告が出てもとくにクレームはみられず、概ね好評だったと記憶しています。